一件落着
「球友父子」の親父さんが、オシロと直流電源装置を携えてお見えになりました。
初段の6SN7を直流点火しても、ノイズは変わりません。また、アンプの何処を探っても同じ様な波形です。オシロで裸にされました。
(波形のあまりの乱れに、ショックで写真を撮るのも忘れてしまいました)
あーこれは、根本的な問題だな、と思いました。
そうです、B電源に原因があるようです、25H150mAのチョークインプット専用トランスC-25ー150CH(橋本トランス)を使っていても、25Hのチョークインプット専用であっても、『チョークインプットはWチョークを基本とする』という先達の教えを踏み外していては、良いアンプは出来ないと云う事でした。
思えば、今までのチョークインプットアンプは、300Bのヒーター回路でさえWチョーク仕様です。なのに、今回に限って、老体でも持ち運べる16~17Kg程度の軽量アンプという思いが強く、また、以前に「管球王国」でチョークインプットでもチョークは1個(橋本の同じトランス)の製作例を見たこともあり(但しこのアンプはケミコンが200μFと強力であった)、作ってしまったのですが、結果として、B電源のリップルが取れていなかったという事です。
橋本トランスのチョークコイルで揃えれば良いのですが、大きいので、先ず試しに、「春日無線」の小さなコイル・650g・オリエントコアで試してみようと注文しましたら、翌日の昼前には届きました。対応がスムーズで、有り難いです。
こんな感じで、スイッチング電源を外した場所に取り付けましたが、小さいので、楽でした。
結果は、ノイズ無し、素晴らしいの一言。
5H-150mAのごく安価なコイルが、死命を制することになりました。
理科系のオーディオを嗜まれるお方からみれば、「何を今更」とお笑いなされるでありましょうが、こちとら「結果オーライの文化系オーディオ愛好者」です、これでも、Good!です。
と、落ち着いたところで、例の如く微調整が始まりました。
初段6SN7のヒーター、傍熱管と雖も古い球は、ヒーターからノイズが出ることがあるとか? 記述のように取り敢えず手持ちのVISHAY Z201 33Ωで対応していましたが、如何にも大袈裟(件の友人)と云う事で、DALEのCMF55-69 43Ω(0,5W)×2個をそれぞれの球に取り付けました。
件の友人によると、Z201よりも中域が厚いとか(まあ、気のせいでしょう)。
取り敢えず、ノイズの悩みから解放され、ゆったりと聞けるようにはなりました。
アンプが収まれば次はスピーカー、前の持ち主がネットーワークのコンデンサーと抵抗を交換してあるとか、一度確かめてみなくちゃナーとまた次の(弄れて嬉しい?)課題がでてきたようです。