WE300B S ㉑ TUNE-UP4 |
今回もまた素晴らしいコレクションを見せていただきました。
PhilipsのHI-FIステレオにフラット重量盤があるとは、今迄気づきませんでした。
このLPは私にとっても愛聴盤で、以前、日本盤→後発盤と聞いてきましたが、高域、低域共に強調されていてまるでBeethovenの音楽のように聞こえてなりませんでした。そのように書かれたレコード評論も多かったように記憶しています。
しかし、HI-FIステレオ盤は違いました。マルケヴィッチが優しくハスキルをサポートしているさまがよく聴きとれます。オリジナル盤で良かったと思わせる一枚ですね。
小生の知り合いで家電メーカーの修理部門で勤められた「理論派で技巧派」の方は「変わるよ」とあっさり仰います。趣味ではなく仕事ですから経験数が桁外れです。
同じ趣味の仲間は歳に関係なく語り合える所がいいですね。
我々のような凡人は文献を漁ってその先生の(出していたであろう)音を想像しながら追いかけるしかないのでしょう。先生ご本人が求められていた音なんてのはまるで想像の彼方ですからね(´Д` )
ちょっと思い起こしてみたのですが、ACのH社長に五味先生の音はどういうものだったのか尋ねてみたことがあったんです。
H社長はちょっと困った顔をして、
「うーん、あの音はわかんないだろうからうまく説明できない」
オーディオ的にどうとかの話で結構ですが?
「いやそう言うもんじゃないんだ」
これとたぶん似たような事なのでしょうけど、一関Basie菅原さんのJBLはそこを訪れたオーディオマニアの大半が首を傾げて店を後にする場合が多いようです。
Basieの音を理解するためのコツは、オーディオを周波数バランスではなくエネルギーバランスで捉える事なんですよね。
恐らく五味先生の音でも同じことが起こっていたのではないかと今は思います。もちろん、ジャズの場合でのエネルギーに対しクラシックでは更に細かな感情が乗るでしょうけど根っこは一緒。
コンサートホールで聴く音楽は周波数だけで出来てるわけはない、その誰でもわかることがマニアにはわからなくなってるフシがあって、私の場合は業界を離れてからはその反動もあってもっぱらその周波数以外の音楽を追い求めて来てる気がしますね。
「同志」もしくは、オリジナル盤愛好者の「先達」でもありますS.Oさんとの出会いが、なかったら、この春からの改善は望めなかったでありましょう。
オリジナル盤に入っている「時代の空気感」を再生したい、今はそうした気持ちが強いです。
また、いろいろと情報交換させて下さい。楽しみにしております。
小生ブログ、「一部の理論派の達人」と改訂(?)させて戴きます。どうも「抵抗を換えたら音が良くなったといっている馬鹿がいる。」と宣った謀評論家(?)のことが、トラウマになっているようです。
今後、配意させて戴きます。
そうですね、趣味の世界は、年齢・職業・生活環境等が異なっても、同じ土俵で渡り合えるので楽しいのかも知れません。
教えることもあれば、若い人から教えて戴くことも多いです。
「部屋の空気が再生する音楽」などと大それた事を云っていますが、真意は、音楽を聴いていて楽しくなる、そう言う再生音楽を目指していると云う事です。
頂に達したと思うとまた、次の頂が見えてくる、おそらく、生涯その連続でありましょう。
だから、こうして半世紀近くも拘ってこれたし、余生も楽(苦)しめるのだと思っております。