ヒーター回路配線材
WE300Bシングルアンプのヒーター回路のプラグとコネクター、かなりがっしりと嵌め込むタイプなので、取り外したり嵌め込んだりするときはプラグを左右に揺さぶりながら行っています。
このところの調整で、音楽も気持ちよく聴いていましたが、朝パワーの電源を入れて聴き始めたら何となく右側の音圧が弱いので、点検のため触っていると、ヒーター回路の出口(WE300Bに繋ぐ所)の線が片側切れてしまいました。(度重なる酷使に耐えていたのだろうが、十数年も使っていれば、へたりも出て不思議はなかった。)
AC DesignのW-1(テフロン皮膜銀コート軟同線)が少しずつ切れて、最後細い線1~2本で繋がっていたのでしょうか、触ったら写真のとおりです。そういえば10年以上前やはり片側が切れて、直した事を思い出しました。
W-1コードも余裕をそれ程みてなかったので、左右を揃えると少し短くなり、無理があります。仕方が無いので、手持ちのW-1の長い線と交換することにしました。
ヒーター配線W-1の隣の黒く太い2本は、WE300Bのカソード抵抗(1KΩ)に入る前のDALE NS-5,22Ωです。
下が今までのW-1で上の新しいのが交換するW-1です。
新たに剝いた線が、銀色に輝いていて綺麗でした。WE287A(オイル)コンデンサーやAMCB47μF(フィルム)の下を這わせます。
あと10年くらいは大丈夫ですが、念のため、前回よりも長めに取り付けることにしました。黒くなっていたハンダも丁寧に落として、綺麗に仕上げました。
念のため、電源スイッチ(スーパークライオリファレンスブレーカー)からヒーター専用トランスへの配線材も外して調べたところ、片側がかなり切れて細くなっていました。(写真下の2本)ここも新しいW-1と交換しました。
左右のヒーター回路の電気の入口、出口とも新しい配線材になり、安心です。
少しずつ、配線材が細くなっていったので、なかなか気がつきませんでしたが、件の友人共々アンプ使用上の配慮事項となりました。
接点も含め、しっかりと接続されました。これで、十全に電気をWE300Bに供給でき、潜在能力を発揮してくれます。
電源が弱々しくなり、低音域の存在感が薄くなると音場の奥深さも減ってしまいますが、こうして改修してやるとしっかりと再生してくれています。
また、SNが向上し、ピアノやヴァイオリンの余韻の消え方の変化に気づき、思わずにんまりしてしまいました。
メンテナンスが大事だという先達のお言葉、有り難くも身にしみております。
この日曜日、「球友」が息子さんと遊びに見えました。
親父さんは何度もお見えですが、彼は3度目です。
こうした若い人がいらっしゃると我が庵も活気が出ます。
アルゲリッチのショパンPc第1番他・ワルシャワライブ(’65年)が気に入ったようで、両面を聴き入って、これ欲しいと言うので、今〇〇(8/20日現在)に出ていますよと紹介しておきました。(小生には手を出さないよう促されましたが、若い人がLP盤に興味を持ってくれるのは嬉しいこと、即承りました。)
10インチ盤、アンチェル・チェコフィル’60年録音、三角ステレオ、共通ジャケのコレクター好みの自国(チェコスロバキア)限定版です。
「我が祖国」を聴きたいとのことで、モルダウ他をかけてみました。
「低音が伸び伸びと出てくると大きな音にしなくても十分に音楽を楽しめますね。」(親爺さん)
「ピアノがブリリアントで余韻が綺麗だ。」(息子さん)
とそれぞれ感想を戴きました。
ケルテスのドヴォルザーク9番(DECCA)、カラヤンのシベリウス(フィンランディア等・EMI)、アルゲリッチのショパン(ソロアルバム・DGG)、それと息子さんリクエストのPEGGY LEE等ジャズボーカル何枚か(別システムで)を聞かれてお帰りになりました。
若い人の感覚というか感性に触れる機会が少なくなってきておりますので、こうしたご来訪は有り難い事です。
また、長期休暇の折にでもお出かけ下さい。楽しみにお待ちしております。