FOCUS 1
前回のブログで、やむなく、若い衆(し)・といってもアラフォー来年は不惑、にホッターの冬の旅オリジナル盤を持って行かれてしまった、といった様な書き方をしましたら、翌く日曜日午前中に、遊びに見えました。
実際は、その何倍も彼からは恩恵を受けており、喜んで提供させて戴いた物であります。
その彼曰く、だいぶ下もよく出る様になったので、今まで遊ばせて置いたオヤイデのXLR端子FOCUS 1を使ってもっと上まで伸ばしてもいいんじゃないですか?と。
そういえば、Twenty導入時カルダスと一緒に購入して、オヤイデの方がメリハリ調で威勢がいいだろうから、何年かして落ち着いてから交換して見ようか、と云う事ではありました。
(当人はそんな昔の事はとうに忘れていた・最近のことはなお覚えていない)
カルダス CG F XLR シルバー→ロジウムメッキ&金メッキ
オヤイデ FOCUS 1 リン青同→銀メッキ+ロジウムメッキ(XLR端子のマスターピース誕生と謳っている)
FOCUS 1は外蓋を外した物と付けた物の両方を載せてみました。
先ず、片側を交換してモノラルで聴いてみました。
ホッターの白鳥の歌です。Columbia 33CX1269 ’54年録音 ブルーゴールドラベルGG厚盤、(フラット盤は無いと思いますが、外溝重量盤はあるかも知れません)
「これは、ホッターのレコードの中でも非情にいいものである。実にツボに嵌まった歌い方で、もの柔らかな歌い方の中に、歌の表情をしっかりと捉えている。フレージングがはっきりしていて少しもずれない。緻密でしかも雰囲気がある。ムーアのピアノもよく歌についていっているのがいい。(レコ芸1956年5月号より)」
意外にも、カルダスより少しもきつくなく、むしろ穏やかなくらいであるが、中域を中心に情報量が増え、音量も0.5dBくらい上がったかのようである。
これは、エージングが進めば上下にレンジが拡がり、かなり期待出来そうである。
オヤイデでイメージする煌びやかさや固さは感じられず、大人の音が出てきているし、望ましい方向だ。
これは「北の信者」さんがおっしゃるところの、「量と質の関係」と云う事でありましょうか?
それにしても、モノ(SP1本)で聴くと実体感に溢れ、ホッターの温和な人柄が歌に乗って出てきているようでもあります。
DGG 16096LP MOZART K317「戴冠式」、Stader Markevitch BP ’54年 10インチ フラット重量盤 四角囲みM33、
我が愛しのマリア・シュターダーです、悪かろう筈はありませんが、更に、慈しみ深く優しく歌いかけてくれます。
因みに、シュターダーはこの後、’59年に同曲をマルケヴィッチPLOと録音しています。
DGG133222SLP(ステレオ)フラット重量盤、〃 LPE17222(モノラル)フラット重量盤、いずれも10インチ盤。
ですが、ターンテーブルに乗るのは、16096が一番多いです。
その他、何枚かモノラルの愛聴盤を数日聴きましたが、段々と良く鳴るばかりですので、通電100時間余で、残りもFOCUS 1にしました。
両方揃ってから1週間以上が経ち、思惑通りに上も下も伸びてきております。繊細で情報量が多く、滑らかな再生音は従来のオヤイデの概念を超えました。
お主やるな!というところです。(尤も、ベリリウム銅を使ったP-004&C-004はとっくに手放せなくなっている。)
ところで、先週末、SOさんとTAさんが4ヶ月振りに再訪されました。
会話の中でSOさんから、RCAプラグのコード止め具を取るとよいという話が出ました。
スーパークライオプラグは数年前購入時に、外蓋とこのコード止め金具も取り外してJAZZ用システムで使っていますが、もう半分忘れていました。指摘されて、小生もそうしているがいいですねという話をしました。
お帰りになった後、早速試してみました。
写真は片側を切り取ったところですが、聴いて見るとスッキリして雑味が減少し、再生される音楽がその前よりも伸び伸びしています(生きています)。
同じ様なことを試したり工夫したりしている人がおられると云う喜びが加味されてはいるのでしょうが、これもGoodです。早速両方実施しました。
必要悪ともいうべきものは、不特定多数を相手にするメーカーさんには望めませんので、自己責任で除けてやりましょう。
マニアのやること、文句を言う人もおりますまい・・・。