一期一会
『いつの間にかラックに収まってしまいました。』
「北の信者」さんの必殺フレーズ、一度言ってみたかったが、小生には重くて使い切れないか?
「さあ、気持ちに素直に、心の赴くままに一歩を踏み出してください。」とJPA66を愛用されている「先輩」に背を押され、その再生される音楽に惹かれ(一番の理由)、また、店長を説得することができ、何とか手にすることが叶いました。
まさに我がオーディオ人生、最初で最後の出会いでありましょう。
スッキリとまとまりました。
店長に、RECTANGULAR GRFを含むセカンドシステムを放出してもいいからJPA66が欲しい、それ程までに感動的な音楽を聞かせてくれると言いましたら、まあ気持ちは分かるが、R/GRFは持っている方がいいよ、こういうヴィンテージ物の良品はなかなか見つからないヨ、と言われました。
そこでいろいろと相談して、何とかOKをもらいました。
WE300B刻印元箱データーシート付き×2,BLUE NOTE レキシントンフラット重量盤3枚を始めオリジナルフラット重量盤を中心に60枚程が旅立ちました。これで、200枚余あった重複盤(1枚ではすり切れたり傷を付けたりしたとき泣きを見るのでスペアーとして確保した愛聴盤)もとうとう50枚弱になってしまいました。
しかし、球でも盤でも出せる物は全て出す覚悟でしたので、気分はすっきりと落ち着いております。
可変イコライザーカーブは重宝しますが、何と云っても基本のRIAAの再生が素晴らしいのです。未だ弄っていない(電源コードとかPPコードとか、はたまたE83CCとか)状態ですらこれですから、少しずつ周辺環境を整えていったら何処まで成長するのか予想も付かず、楽しみが増すばかりです。
これも、縁があったと云う事なのでしょう。まさしく生涯の逸品として大切に使わせて戴きますという気持ちで一杯です。
21年余お世話になったPE6000s、最近の製品EA-1000それなりに工夫をして随分と良く鳴っていましたが、喩えると「水墨画・水彩画の世界」ではなかったであろうか?と思います。
小生宅では、大好きなVnソナタや室内楽並びに小編成のコンチェルトでは遜色ありませんが、大編成のコンチェルトやオペラ、特にリバウンドしてしまったワーグナーの楽劇になりますとJPA66の独壇場となります。
JPA66は、「水墨画・水彩画の世界」も勿論Goodですし、シンフォニーやオペラの謂わば「油彩画の世界」となると再生される音楽の「時代の空気感」とともに「演者の情念」までも見事に再生してくれるように感じました。
前回のブラームス盤の項の再掲載で恐縮ですが
「この熟したロマンティシズムのコクは、それこそドイツの巨大な音楽伝統の酒蔵の中でのみ発酵するもので、実は現在の我々の環境から最も遠い、ある意味では全く手の届かぬ世界である。」
DGG Böhm BPO の Brahms 交響曲第1番 ’59年 細字STEREOフラット重量盤 ジャケ裏右下2/60 オリジナルインナー入り。
「ベームが老い朽ちない以前の、もっとも気力が充実した演奏がここに聞かれる。ドイツ的、余りにもドイツ的なブラームスだが、構築力に優れ堂々たるスケールで、北ドイツの森を連想させる蒼古な味は格別である。(レコ芸評)」
40代の中頃、ドイツに行ったことがある。評論家の先生のようには、そんな昔の音など覚えてはいないが、この1番を聴くと何となく懐かしく思い出される。
JPA66でその思いが更に増幅されました。
この後は
・ 電源コード
・ PP(インターコネクト)コード
・ アンナログのアームコードのRCA端子
・ E83CCと12BH7
等を順次検証して見るつもりです。