その一
Twentyの電源、1000時間以上エージングした後は、使用後消していた。(AUTOGRAPH関係の機器はPs520から取っているので、520の電源スイッチで全て賄っていた。)
六年前、東日本大震災後暫くは当地でも計画的な停電が続き、電気の有り難さを再認識すると共に、節電の大切さを身を以て体験していた。そんな事もあり、女房共々使用していない器具のプラグはコンセントから外すのが半ば習慣化していた。
数ヶ月程前、一寸した事で三日ほど点けっぱなしであったが、その再生音はレンジが広くて柔らかくて、特に軽くて締まった低域は今まで聴いたことが無いほど下まで伸びていた。
あーこれは凄いと一人で騒いでいたが、「北の信者さん」に、それが「電源スイッチが付いていないTwentyの通常の使い方」だと諭され、女房にも納得(?)してもらい、従前より良い音で楽しんでいる。
もしかすると、前のK1Xeのときも点けっぱなしでは無かったので、本領を発揮させずに送り出してしまったか、と若干後悔している。
手にしたからには機器の仕様を良く理解して、最高の状態で使うべきであった。それが、機器を大事にすると云う事だと先達に教えて戴いた。
その二
手にして丸2年、リモコンが動作しなくなってしまい、音量調節には便利であったので困った。輸入元に送ると最低でも2週間はみないとと言われ、じゃあーと、あれこれ弄っているうちに中身が出せそうなので見てみると、4本のうちの1本の電池が腐食して粉を吹いていた。 残りの電池をテスターで計るとOKだったので、この1本だけを国産と交換したら、元に戻った。通常使用で僅か2年程でこれほど腐食するとは、国産品では考えられないなーと「件の友人」と相づちを打ってしまった。
その三
空中(糸吊り)配線のお陰で、線材に不要なテンションやストレスを与えないよう気を付ける事を覚えた小生は、ラック裏を覗いて次に何をなすべきか気付きました。
そうです、カルダスCGF XLRの外した金属製カバーがPPコードに接触したままでした。これでもかなり改善されていますが、もう無い方がいいのは明白です。外したり挿したりの際あった方が便利かもと残しておきましたが、実際CGF XLRに固定されてから、全く取り外していませんでした。
ハンダも綺麗にして付け替えました。この道具(固定用自在金具)は、件の「小唄の粋人」に戴いたものですが、万力とともに小生の強い味方です。
雑味が消えて透明感が増しており、喜んで暫くこの状態で聴いておりましたが、更にコードを包んでいる網が気になり出しました。コードを木の台に乗せるとその木特有の音が乗りますので、木を選別していたことは述べましたが、外したのがベストです。それなら、硬い網タイツ(?)もテンションなりストレスを加えているに違いないと考えるのに時間はかかりませんでした。
外しました。この後、巻いてある濃紺のテープも取り去りました。
パワーアンプの端子まで絹糸一カ所吊りのみで、他は接触箇所はありません。
ついでに、右端に写っている入力PPコードのセルロイド(AC Design名がある)もこの後ハサミで切り取りました。
こうしてあれこれ手を加えてくると、あっけないほど普通の(自然な)再生音です。
上がどうのこうの、下がいまいちと気にすること無く、ただただレコード盤を載せて出てくる音楽を楽しんでいられます。
今は、一昨年冬の患いにより決断したAYRE KX-R Twenty、本当に良い物に巡り逢えたと思います。
余生を楽しむには、十分であります。有り難い事です。