順次
WE300B PP アンプが馴染んでくるにしたがい、更に、ATE-2のWE420A(WE5755)が本調子を発揮してきました。思いつくままにあれこれとレコード盤を取り出しては聴いてみましたが、どれも今までよりはGoodで、楽しくてなりません。こういう結果になってくると、当然あと2本の5751も交換して試してみたくなるのが人情です。
フォノ回路の次段はSRPPになっており、若干複雑(?)なようですので、今のところは手を出さず、アダプター(大分馴染んできてはいる)を介してWE球を挿していますが、それでも、差は歴然としてあり、元には戻せません。(但し、WE球以外の5755等を用いても同様の結果が出るかは保証の限りではありません。)
「早くやれ!」という、外野の声も有るのですが、良好なスペアー球の確保のこと(安物買いの銭失い=何度懲りていることか! WE球と雖も例外ではありません。)や、現状でもかなり満足しており、次なる欲求が満ち、気力が充実してきたらまた考えて見るよと云って、暫くは球探しをしていました。
ご存じ、兼六園の「ことじ灯籠と霞ヶ池(10月13日撮影)」です。
10月第2週に女房と初めて北陸新幹線で金沢まで行ってきました。紅葉が始まっており、結構賑わっておりました。
時雨亭で抹茶を戴きましたが、庭先のドウダンツツジが一際色鮮やかで美しく、気品さえ感じさせる佇まいで、目立たない様に庭師の手が入っていました。
オーディオも同じ様に、機器の存在や主の労苦を感じさせること無く、音楽が楽しめたら素晴らしいのだろうなと思いました。
左、Victrola Credenza(米・1925~30年)
右、EMG MARK Xb(英・大ホーン付き)。故ソニー盛田昭夫ご夫妻愛好品をご息女が寄付された。(2016年5月)
翌日東尋坊まで足を伸ばすつもりでしたが、大樋美術館(女房)と金沢蓄音器館(小生)で時間をとられて割愛してしまいました。それほどに、10台の蓄音器(蝋管から時代を追って)の再生する音楽には魅了されてしまいました。レンジ云々があほらしくなるほど、実体感に充ちた音楽再生でした。
昭和の音楽に続いて蓄音機(明治、大正、昭和)と「本物」に触れるうちに、よーしやるか!と言う気持ちになりました。
先ず、図を書いて、接続変更先の確認です。(ここで間違えていたらアウトです。)
神経を使いましたが、何度も確認しました。(惚け防止に有効です?)
配線変更完了です。
暫く間を置いて、先の図と良く確認します。OKとなったら、一度部屋から出てリフレッシュして(30分~1時間)、再度確認して、ようやく球を挿し込みます。
フォノイコライザー3本ともWE420A(WE5755)ソケット直付けです。
アダプターの使用で僅かに残っていた雑味が消え去り、艶があって滑らかな味わい深い再生音で、WE球という刷り込みをさっ引いても、素晴らしいです。
やるだけの価値はありました。
これでX7系は使えません(配線を戻せば別だがその気は全く無し)が、先達のおっしゃる様に「12AX7系真空管の終着駅は、WE420A(WE5755)である。
もう、その先は無い。」と言うことでありましょう。
これ以上は、WE420A(WE5755)の製造時期による音触の変化を探る楽しみしか残っていないようですが、年代によって結構変わりますので、その辺のところについては今少し検証してからと思っております。