名花 Martzy |
昨年末のブログへの書き込みの中で、良い刺激を戴きましたので、その後、昔の苦い経験を払拭して、あちこちとイコライザーカーブ選択型フォノイコライザーを探してみました。
「ffrrカーブはイコライジングカーブの中で、RIAAカーブと比べて偏差が最も大きいんです。ですから、初期モノーラルLPを聴く時には、ffrrカーブだけは用意しておいた方がいいと思います。(新忠篤氏)」。要は、「他のカーブはRIAA規格の許容値±2dBにほぼ収まっている( 〃 )」、だから「RIAAカーブで聴いて悪い音だというレコードはほとんどないと云えると思う。( 〃 )」と云うことだそうです。
小生も昔むかし往年の名機とやらで失望してから、大した違いはあるまいと高をくくっておりましたが、こうして実際に現用の工房製品にて再生される音楽を聴いてみると、やはりffrr以外でも無視できないなと思うようになってきています。
Brahms(33cx1165)は、フラット重量盤(33cxは1200番代の中頃まで)ですので、更に中音域の濃い再生音楽が聴かれます。
「水がサラサラと流れるように実に自然で自発性の強いひきぶりで、気持ちよく聴ける演奏である。(中村稔氏)」との言を俟つまでもなく、良く歌っているMartzyはSchubertとは殊の外相性が良いと思います。この3枚はどれを聴いても心が穏やかになりますが、FantaisieとSonatina No1が特に好きです。Sonatina No1はBobescoのDUCHESNE盤(DD6102)と甲乙つけがたいようです。
滑らかで、落ち着いた再生音楽が楽しめます。これもRIAAで聴くよりは妥当かと思います。
とまれ、こうして適切と思われるイコライザーカーブで聴いてきてみると、バランス的には不満はないので、次はイコライザーカーブ選択型フォノイコライザーの音質の問題に移って来ますが、その辺は今後の楽(苦)しみとして、じっくりと取り組んでいきたいと考えております。
ただ、「基本を踏まえた上で、聴き手の好みをおおいに入れて聴いていいんです。あまり知識に振り回されることなく、ご自分の耳を信じて音を聴いてほしいと思います。(新忠篤氏)」と云う、先達の言葉も忘れない様にしたいと思っております。
終わりに、動機づけをして下さったscoreさん、ATE-2の改修に当たり適切で丁寧な指導を戴いた「北の匠」さん、に感謝申し上げてこの項を閉じたいと思います。
イダ・ヘンのスプラフォンお買いになったそうで・・・
スプラフォンはもう一枚チゴイネルワオゼンとタルティーニの悪魔のトリルの盤がありこちらの方がVnの音はさらに秀逸です。
これもオリジナルはスプラフォンの赤銀盤だと思いますが、2版目のブルーレーベルの方が音に厚みはないけど広がりとす軽さがあって初期の赤銀盤よりいいような気もします。
小品な分、Vnの音の切れ込みはさらに凄いです。是非お試しあれ!
ヘンデル、みいしみて聴かないと激情にはっ倒されそうですね。スペイン交響曲を今少し聴きこんで、また、探してみようと思っております。ズスケやスークとは、異なりますねー。